ラファウ・ブレハッチI
>> 正統派
受けた印象は「正統派」「純粋」という言葉で表現したい。前奏曲、舟歌、スケルツォ第4番・・・とにかく美しい。彼はショパンコンクールで優勝するべくして優勝したのだろうけれど、他の演奏者達も高いレベルのコンクールだったと想像する。
単なるショパン弾きにはなって欲しくないし、他の作曲家の演奏も聴いてみたい。でも、やっぱりショパンを優先してプログラムに入れて欲しいとも思う。
>> ブレハッチとブーニン
ブレハッチ(ポーランド)はこのアルバムで、ブーニンがショパンコンクールの予選で弾いた同じ曲を、2曲弾いている。あらためて聞き比べてみた。ちなにみにスタニスラフ・ブーニン(モスクワ生まれ)は85年のショパンコンクールの優勝者だ。スケルツオ第4番。ブレハッチはピアノでスローなところとフォルテで速いところの対比がすばらしく、品の良さを感じる。ブーニンは作品解釈はおきて破りなのかもしれないが、カリスマ性を強く感じる。ポロネーズ「英雄」。二人とも若さあふれる勢いを感じる。ブレハッチは主題の歌い方がここちよい。ブーニンは中間部の左手で刻む音符の疾走感がすばらしい。結局、2曲ともまったく違う演奏だが、二人とも魅力的な演奏だ。甲乙をつけることはとてもおそれ多くてできないという結論だ。
>> 世紀の巨匠予備軍
アシュケナージ、ポリーニ、アルゲリッチのような高度な音の魅力のタイプには属しないが、最大の特質はずば抜けた和声センス。既にノクターンや舟歌等において最高の表現を得ている。作曲者の頭の中で鳴っていた響きとでもいおうか。こういうピアニストが今までいたかどうか。この感じで今後諸レパートリーを更新されたら、そら恐ろしい気もする。ただし古典派ではないだろう。
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