Friday, February 4, 2011

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲


ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
>> ☆秀作☆
個々の緻密な音の集まりが、スケールの大きな全体を構成している=

ベートーヴェン・ヴァイオリン協奏曲は、

このように弾くという”お手本”のような演奏です。

他の演奏家の演奏とは、明らかに一線を画す演奏です。

一聴の価値のあるCDです。
>> 雄弁な光景
 わたしは、このCDに記録されたベートーヴェンの演奏を聞くと、映画などで描かれる古代ローマの元老院の風景を連想してしまう。



 比類なく美しい音。他の解釈などありえないと信じ切れてしまう説得力。聴き終えてどしりと胸に残る響き。



 一度でいいから、こんな演奏を生で聴いてみたいものだ。
>> 孤高の美学
イッセルシュテット率いるロンドン交響楽団の気品に満ちた、一糸乱れぬ雄弁なオーケストラ・パートに支えられてシェリングのソロが限りなく冴え渡る。楽器の音質を言葉で言い表すのはおこがましいことだが、敢えてシェリングのヴァイオリンの音色を表現するなら、それはやや硬質な、磨き抜かれた透明感のある美しい音で、また常に張りつめた琴線のような緊張感を持っている。それ故に自然な感情をありのままに吐露する音楽は不得手かも知れないが、逆に純粋な音の関係のみで曲想を推敲し彫琢していく、いわゆる絶対音楽にはこの上なく適している。この曲の第一楽章の終わりに置かれたヨアヒムの壮大なカデンツァの和音は、殆ど純正調で鳴り響き圧倒的で超自然的でさえある。私はこのカデンツァをこれだけ完璧に弾ききった例を知らない。勿論カデンツァだけのことではない。シェリングの解釈には自己主張ということからは遥かに超越した孤高の美学がある。それはこうした絶対音楽に捧げられた彼の真の主張だろう。

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