ブラームス:4つのバラード、2つのラプソディ、間奏曲集
>> 冷徹な抒情
グールドといえばバッハのゴルトベルクがあまりにも高名ですが、地味な作品ながらこのブラームスは「グールドらしさ」がより色濃く出ています。
後年、解釈は独自であっても超絶的ともいえる完成度を備える前の、28歳の時の録音です。
これは驚くべきことかもしれません。この音楽の持つ静けさはとても28歳の青年のものとは思えないからです。
「諦念」、「晦渋」というイメージが先行するブラームスの音楽の、どこにこれだけの抒情があったのだろうかと思わせる演奏です。例えて言えば、「群衆の中の孤独」に近いものを感じます。グールドの生き方と通じるものがあるのでしょう。
音楽の背景に、透明で清澄な空気が流れているのに冷たくはありません。周囲の理解を必要としない抒情にあふれています。
バラードよりも間奏曲が佳作です。
>> グールド若き日と最晩年の、ブラームスの曲の名演
本作には82年・グールド最晩年の演奏(4つのバラードと2つのラプソディ)と60年・若き日のグールドの演奏(間奏曲集)の両方が収められている。どちらもブラームスのロマンティックで抒情的な面を浮かび上がらせており、素晴らしい作品だと思う。ゲルマンの深い森を散策するイメージが浮かぶ。
ただし、間奏曲集は60年録音だけで構成した超傑作があるから、本作収録の5曲だけで満足してしまってはもったいない。ぜひ間奏曲集全曲を聴いて、グールドによるブラームスの世界の奥行きの深さを味わいつくすことを薦める。私のように先に間奏曲集にしびれた者には、前半の4つのバラードと2つのラプソディが本作の目玉だが、それでも十分に満足できる。
>> 悪くはないけど それ程のものではない
みなさんが褒めちぎる程のものではなかった。薄味なのと叙情が空回りしてるみたい。まだ若かったのか資質か、聞かせ方は上手いがちょっと人工的な匂いも気になります。
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