Sunday, February 20, 2011

惑星


惑星
>> 火星と木星以外
「惑星」を手っ取り早く楽しみたい方は、カラヤン/ベルリン交響楽団の定番のCDを買い求めるべきでしょう。よく知られた「木星」や「火星」の圧倒的な感動は、このトミタ・シンセサイザー版では、ちょっと過剰な「未来的」演出によって少し失われています。トミタ版の「月の光」や「展覧会の絵」で聴かれた、シンセサイザー音楽とは思えないような自在にテンポを操る指揮者としての冨田勲の魅力がなぜか消えてしまっているのです。



しかし、それ以外の曲目ではそれらしい魅力が存分に発揮されています。カラヤン版で「火星」と「木星」ぐらいしかちゃんと聴いたことがない人にとって、それ以外の曲の楽しさを感じるのに役立つのではないでしょうか。意外なことに。もちろん、冨田勲のシンセサイザーサウンドの変遷を追って行きたい方にとっては必聴です。
>> 音の役割
シンセサイザーといっても今風の音楽とは使い方も大きく異なり

若いリスナーがとりあえず巨匠の代表作を聴くかと手にとっても

寸劇風の構成など、面食らうことも多いかと思います。

ただ、膨大な労力を要したであろう一つ一つの音は

目指す世界観に対してあまりにも真っ直ぐで、奇をてらうこともなく

壮大さ、美しさを表現する上で素晴らしく機能していると思います。



あらゆる音が出され、こういう音がカッコ良いだのオシャレだのと言われ尽くした現在においては、

気が遠くなるようなオーバーダビングを繰り返す手法よりも

当時の冨田先生のような姿勢こそが困難になっている現状でしょう。

再生する度に胸が締め付けられるような思いです。






>> 今聴いても古さを感じさせない内容
中学生の時に聴いてかなりの衝撃を受けたアルバムです。

通常のオーケストラ編成による惑星もいいですが、このシンセサイザーアレンジも相当なレベルの高さです。

今の耳で聴き直してみても全く古さを感じさせない内容は、さすが世界のTOMITAといったところでしょうか。



天空の遙か彼方の宇宙に畏怖やロマンを感じられる人には絶対にお勧め。

自分はこのアルバムを聴いて泣くことができる人間です。

No comments:

Post a Comment