この清らかな住まいよ
>> 歌声を再び頂いた神様に感謝して
「アジア最高のテノール」と呼ばれた歌声を甲状腺がんで一度失いながら、しかし京都大学医学部名誉教授の一色信彦医師によって声帯機能の回復手術を受けた。過酷なリハビリを経て奇跡の復活を遂げた韓国人歌手ベー・チェチョルさん(41)は、一度声を失った歌声を再び与えられて、「この声は、私が来日したとき親切にしてくれた日本の皆さんを通じて、天からいただいたものだと思う」と話し、「聴いた方の心の力に少しでもなればうれしい」という思いを込めて歌っておられます。
かつてヨーロッパのオペラの舞台で響かせた力強い歌声ではなく、深く心に響く歌声で歌っておられます。韓国人のベー・チェチョルさんが、日本語の歌「初恋」を歌われているのですが、実に自然な発音でしみじみと歌っておられるのには、脱帽いたします。聖歌541番の「キリストには変えられません」も、まさに大切な歌声を失ったという絶望の中にあっても、信仰を支えとしてその苦難を乗り越えた思いを感じます。アメージング・グレースも深い感動を覚えます。今回のCDには収められてはいませんが、先日福岡で行われたリサイタルで歌われた「アリラン」は、感動ものでした。気品と荘厳さを感じるものでした。
2枚目のCDには、オペラ曲が色々と収めてあります。こちらの方は、かつてのオペラでの舞台の歌声を思い浮かばせます。2枚のCDを聞いて考えさせられることは、声帯の手術を受けているにも関わらず、見事の歌声をコントロールして歌われていること、そして深い感動を伴うものであるということです。そこには、自分の歌声を聞いてくれ、というものではなく、神様に、そして観客に深い感謝を込めて歌っているからこそ味わうものがあるのでしょう。音楽というものが単にテクニックではなく、心からほとばしり出る思いが込められるからこそ、感動を与えるものであるということを改めて考えさせられました。
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