Monday, February 28, 2011

本田美奈子.クラシカル・ベスト~天に響く歌~(DVD付)


本田美奈子.クラシカル・ベスト~天に響く歌~(DVD付)
>> 安らかに、安らかにお休みください。
「ヤホーッ」なんていう挨拶で正統派アイドル歌手というよりも、世の大人たちからは顰蹙もののはみ出しアイドルから出発した歌手本田美奈子.の成長がわかります。



実は、あの若さにまかせたとらわれないスタイルも音楽表現のあり方として、彼女自らの考えと意志で選択したのだということが今になってよくわかる。あれも20年間にわたり歩んだ成長の一道程であったのだ。彼女はひとところに安住せず常に模索し自らの可能性を探り才能を切り拓いた。20年後のその到達点を示すのがこのCDであるように思う。



訴えかける声の美しさとか歌のうまさとかをもはや超越して、一人の女性の、一人の人間の純粋に生きた人生の歩みそのものを、深くまた激しくも麗しい情感をもって聞く者のこころに訴えかける。彼女の歌う声は、聞く者に内省までもうながす声だ。

彼女の来し方行く末を思うと、人生の道半ばにして病に倒れたことは本当に残念だ。

どうか安らかに、安らかに天国でお休みください。



このCDはスタジオ録音だとおもうが、やはり学校の教室でなく舞台で実力を育んだ彼女は、舞台で本領を発揮する。YouTubeの舞台の絶唱は本当にすごい。その成長の中心となる意志の核は十代のデビューの頃に彼女の内面に既にあったとはいえ、十代のころより別人のように成長した晩年(30代半ばで晩年とはあまりに悲しいが)の彼女は人間的にも本当に魅力的だった。インタビューなどに答える彼女の言葉の美しさは他に例を見ないと思う。日本語の美しさを知りたければ本田美奈子.のインタビューを聞くといい。至宝の歌手を我々は失ったのだ。嗚呼。落涙。
>> MY BEST
クラシック好きにはたまらない本田美奈子のクラシックベスト。

アメイジング・グレイス、アヴェ・マリアなど、ファンには外せない曲をしっかりカバー。

最高のBGMソングです。付属のDVDでは、3曲をカバーしており、てんこ盛りです。

歌声だけでも素晴らしいが、やはり本田美奈子の魅力は、エモーショナルな表情や動きが目に見えると倍増する。その意味で、付属DVDはありがたい。ただ、youtubeの動画には劣るが。。。まだ見てない方は、どうぞこちらをご覧あれ。既に闘病中の美奈子さんが命を込めて歌ったTVでのラストライブです。何度みてもすごい。。http://www.youtube.com/watch?v=EL4rRI2_0Xc 
>> 本田美奈子、魂の歌声
本田美奈子さんが38歳の若さで、急性骨髄性白血病で急逝されてから3年が過ぎようとしている。

私はこれまでは、本田美奈子さんのあまり熱心なファンとは言えず、アイドル時代も歌のうまい子だなと思った程度で、ミュージカルやクラシック(クロスオーバー)に取り組んでいるという噂を聞いたときも、“歌うこと”に対する彼女の意欲と熱意に賛嘆しつつも、なかなか聴くチャンスがつかめずに時間が過ぎてしまい、そして悲報に接することになってしまったが、それをきっかけに聴くのも何だか残酷な思いが捨てきれずにまた時間が過ぎてしまった。

最近やっと気持ちを整理して、彼女の遺してくれた作品に接することにしたのだが、このアルバムを聴いて、そのあまりの美しさ、特に清純な高音の驚異的な伸びにしばし言葉を失った。ありきたりの言葉だが、もっと早く聴かなかったことがあまりに悔やまれる。

このアルバムは、彼女の『Ave Maria』『時』『アメイジング・グレイス』の3枚のクラシック作品からセレクトされたベスト盤で、新たに日本語版が収録された“ゴッドファーザー〜愛のテーマ”以外はすべて再録だが、“アヴェ・マリア(Ave Maria)”、“アメイジング・グレース(Amazing Grace)”、“タイスの瞑想曲(Meditation de Thais)”等、珠玉の作品が並び、中でもサラ・ブライトマンそしてキャサリン・ジェンキンス等が取り上げて有名な“私のお父さん(O mio babbino caro)”、“タイム・トゥ・セイ・グッドバイ(Time To Say Goodbye)”が絶品である。サラ・ブライトマンあるいはキャサリン・ジェンキンスなどの歌唱では、西洋人らしく豊かで包み込まれるような表現(それはそれで非常に心地よい)が、この本田美奈子さんの歌では、あくまで日本的な清純な歌声に心を洗われるようで、深い感動に誘われる。本田美奈子さんの歌声は彼女の魂がそのまま歌っているかのようだ。

日本語版が収録された“ゴッドファーザー〜愛のテーマ”と“この素晴らしき世界”も絶品で、特に後者の「握手したい、元気ですか?」のフレーズでは、彼女の生きることへの熱いメッセージが伝わってくるようで、心が揺さぶられる思いがする。

最高は“ジュピター”(歌曲としての原題は、I Vow To Thee My Country)で、何度聴いてもふと涙ぐんでしまうほど。これほど人に生きる勇気を与えてくれる歌唱というものに、そうたびたび出会えるものではない。

以前、平原綾香さんが震災の被災地でこの曲を歌って話題となったことがあった。ここでのレビューでは、これについての否定的な意見も見られるが、もし本田美奈子さんが元気だったなら、きっと彼女がこの役割を果たしたことだろうし、平原綾香さんがその遺志を継いだと思いたい。そして、もし本田美奈子さんが元気で活躍を続けていたなら、あの“千の風になって”で有名になった詩の“Do Not Stand At My Grave And Weep”(日本の曲ではなくて、イギリス版のほう・・新井満さんごめんなさい)なども、ぜひ彼女に歌ってもらいたかったもののひとつだ。きっと、もっと多くの人の心に生きる勇気を与え続けてくれたことだろう。

つくづく、惜しい人を失ったものだと思うが、彼女が遺してくれた歌は、これからも私たちに感動と勇気を与え続けてくれることだろう。

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