Wednesday, April 13, 2011

チャイコフスキー:交響曲第5番


チャイコフスキー:交響曲第5番
>> 圧巻の1812年
チャイ5は情感たっぷりに歌われるが、私の求めていたものとは、かなり違うので戸惑った。

この小澤のチャイ5は、テンポは少し速めで、メリハリは強いが、統一感に乏しい。



近年ではディトワの様な、軽妙であっさりとしたチャイ5も好まれているが、一つの味だ。

この小澤の演奏は、味という点においてはあいまいだと言うしかない。

ただ、それでも、全体のレベルはかなり高いとは言えるが。



しかし、カップリングの1812年は圧巻。

この人気曲を緻密に組み立て、圧倒的な緊張感を伴って「聴かせて」くれる。

録音も優れている。



1812年のために、本CDをおすすめしたい。




>> 「あじ」のあるチャイコ
小澤征爾の特徴が良くでている華やかな演奏だと言える。



小澤の特徴というのはは少なくとも2つあると言える。一つ目は、独特のリズム感。そして、二つ目は、緻密なアンサンブルである。「チャイ5」に「1812年(いっぱち)」という共に勢いや迫力任せの演奏が多いこれらの2曲が巨匠の手にかかると姿を変える。それを裏付けているのが、彼の持ち味である独特のリズム感とアンサンブルである。音圧や音量よりも、リズム感や歌、テンポ感がしっかりと伝わってくる。アンサンブルが抜群。そのため「エキサイトする」演奏というよりは、小澤の持つ「あじ」が垣間見られる「面白い」演奏であるといえる。なので、一部の方には受け入れられないかもしれない。



いつもとは全く異なる「チャイ5」、「1812年」を聴きたい方。「小澤征爾」を聴きたい方におススメ。

「1812年」の終盤に様々な音色の大砲が使われているのも聴きどころ。


>> そこまでヒドくもないが、何かよくない。
こういうヴィルトゥオーゾ集団というのは、自主性に任せて自由に弾かせるよりも、ある程度強引に引っ張っていく方が引き締まったいい演奏をするんじゃないだろうか。…序曲「1812年」の方は緊張感があり、ビシッと筋の通った好演。一方チャイ5は、悪いとまでは言わないが、一言で言うと何か締まらない感が残る。小澤さんのあまり歌い込まずスッキリとした表現や、比較的ゆっくりなテンポ設定にBPOがイライラしているとでも言おうか、やや求心力に乏しい弛み気味の演奏。あえてこれは小澤さんの問題ではなくBPOの側の問題だ、と申し上げたい。…もちろん管楽器をはじめ音は大変よく、一定以上のレベルの演奏であることは確か。「1812年」は☆5つ、チャイ5は☆4つ、平均4.5といったところ。

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