ショパン・リサイタル ユンディ・リ/デビュー
>> オーセンティックな魅力にあふれたショパン
冒頭に大作を配しだんだん軽くなっていく曲順は、この種の色物的売出し方からすると意外だが、インパクトは十分で、ショパンコンクール優勝の実力者ユンディ・リのピアノの魅力を真っ向から訴える真っ当な構成だと言える。
特に「1.ピアノ・ソナタ第3番」は古今の名演をも凌ぐ演奏で、ニュアンスに富んだ繊細な表現としっかりした構成感が素晴らしい。続く「2.アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」がこれまた瑞々しく、若々しさの滴るような名演で、コンクールでの溌剌とした姿が目に浮かぶようだ。さらにこの大曲の直後に置かれた「3. 練習曲第2番」がまたすごい。ユンディ・リもさらっと弾き流しているだけのようでいて実は陰影に富んだニュアンスが、一見地味なこの曲を魅力的に見せている。
色彩感に溢れた音色と、それを支える安定したタッチ、そして極めてオーセンティックな解釈が、ユンディ・リの魅力だ。意外性や驚きはないかも知れないが一生聴き続けていけるタイプだと言える。しかもすでに大器のスケールを感じさせる。今後、極めて正統派的な現代の「巨匠」となっていく可能性は十分にある。
>> ユンディ・リのショパン大好き。
2000年のショパン国際ピアノコンクールの覇者です。
個人的には,木枯らしのエチュードや幻想即興曲が好きで,
ポリーニ,アシュケナージ,ホロヴィッツを持っています・・・が,
ユンディ・リのショパンが一番好きです。
現代人らしい適度なスピード感,若者らしい清潔感,
それでいてショパンならではの詩的な表情も出ていて,素晴らしいです。
CDの最後にオマケ映像がついてます。
このCDの録音風景で,幻想即興曲を弾いてるところ,
スタッフと英語で話してるところ(ここのパートに新しいアイディアがあるんだ,などと語ってます),それと少しだけインタビュー。
機会があればナマで演奏を聴いてみたいです。
>> 音がキレイ
ユンディ・リはまだ若く世間ずれしておらず純粋だろうと思うのでそれが、演奏にそのまま出ている気がする。
粒の揃ったコロコロと転がる音。テンポ感。
全てクセがなく、楽譜に忠実。そしてテクニックが安定している。
ノクターン第1番を聴くと私はなんとなく想像することがある。
その人の恋愛経験というのが、このノクターン第1番の演奏には出ると思うのだ。
さりげないロマンシズムもあるが、まだ純で恋愛のドロドロしたものを知らないような演奏。
今後ユンディが何十年かしてから、同じこの曲を聴いてみたいと思う私だ。
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