バックハウス/ベートーヴェン:四大ピアノ・ソナタ集
>> 入門者から通にまでお奨め。「楷書」のベートーヴェン4大ピアノソナタ
ベートーヴェンのピアノソナタ32曲の中でも特に知名度の高い、第8番「悲愴」、第14番「月光」、第21番「ワルトシュタイン」、第24番「熱情」の定番4曲を収めた、密度の濃い1枚である。
パッケージの解説で「最もスタンダードなベートーヴェン解釈」を謳っているだけあり、ヴィルヘルム=バックハウスの演奏は徹底して重厚でオーソドックスなスタイルを貫いている。だからといって月並みで退屈な内容というわけでは決してなく、高い技術に支えられた端正で格調高い正統派のベートーヴェンは奥深く、飽きずに何度でも楽しめる。
このCDを、流麗さ、華やかさ、技術で上回る演奏は、おそらく探せば他にもあるのだろう。だが、この4曲を語るにせよ、自分で弾く時のお手本にするにせよ、最も正統的なベートーヴェン解釈の一つとして、やはり本CDは押さえておくことをお勧めしたい。
ベートーヴェン4大ピアノソナタの「楷書」として、入門者から通にまでお奨めできる1枚かと思う。ただ、録音年が1958年に1959年と古いためか、全体に音質があまり良くないのが残念と言えば残念である。
>> 音質は悪いが演奏はすばらしい
娘の演奏の参考になればと思い買いました。一緒にケンプとアシュケナージも購入しました。どれも素晴らしいのですが、他の多くのレビューに書かれているとおり、演奏のお手本となるのはバックハウスかなと思います。古い録音なので音質の悪さが気になりますが、演奏は正統派という感じで、リズムをタメたり無用にきらびやかだったりすることなく、とても魅力的なベートーベンのソナタを聴かせてくれます。
>> 《ロール・オーヴァー・ベートーヴェン》。
クラシックの世界の中で、最も《ロックンロール》な作曲家といえば、やっぱり《ベートーヴェン》でしょう。ひたすら純粋にハーモニーを追求したモーツァルトに対して、このベートーヴェンという人は、ひたすら、自らの《思想》と《信念》と《哲学》を、音楽という形式を通して追求したと言えるでしょう。このピアノ・ソナタを聴いても、音の背後から、ベートーヴェンの芸術に対する、純粋な《信念》が聴こえて来るようです。また、この《バックハウス》の演奏が素晴らしいです。力強い演奏の中に、作曲家であるベートーヴェンすら超えてしまおうとするような、強い《意志の力》を感じます。まさに、《ロール・オーヴァー・ベートーヴェン》という感じです。ロック・ファンの方にもオススメしたい、素晴らしいアルバムです。
No comments:
Post a Comment