Wednesday, March 30, 2011

日本合唱曲全集「土の歌」佐藤眞作品集


日本合唱曲全集「土の歌」佐藤眞作品集
>> いまの合唱が忘れかけている何か
中学校の卒業式その他でよく歌われる「大地讃頌」ばかりが矢面に立つこの曲集ですが、カップリング扱いの「蔵王」「旅」こそが実はこのアルバムの真髄なんではないかと最近になって思うしだいです。

「土の歌」は言わずもがなの名曲なのですが、「大地讃頌」以外はあまりにも取り上げられる機会が少ない。それはやはりオケ版でないと本当の曲の魅力が伝わってこないというメリットでありデメリットがこの曲にあるということです。「モツレク」とか「第九」みたいなステージで語られるべき曲といってもいいでしょう。

で、のこる「蔵王」「旅」ですが、どちらも佐藤眞先生の芸風が見事に実を結んだ超名曲です。これらの組曲のうちどれかひとつでも歌ったり聴いたりして「いい曲だな」と感じることができる人が、合唱についてものをいうべきなんではないかと思います。

譜面は単純で、練習は退屈かもしれません。しかしその分奥は深いのです。

現在あまりにも多様化してしまった合唱界に、ぜひ遺さなければならないスタンダードではないでしょうか?

ピアノ伴奏版の大地讃頌がききたいとかいうひとは、「ベスト合唱100」を購入ください。

そこでも「蔵王」「旅」のおいしいところが堪能できますんで。
>> 懐かしい音楽たち
 中学ー高校と合唱が盛んな学校で 十代を過ごした。



 合唱とは音楽のジャンルとしては 一番容易であるが ここ30年程度の日本ではメジャーとは言えないというのが歴史だと思う。

 かつては「歌声喫茶」というような文化もあり 合唱は ある種の人気と伝説を帯びていた。

 一方 現代は これだけカラオケが流行り 自分が「歌う」ことには抵抗が無くても「唄う」ことには抵抗があるということなのだろうか?





 本作で演奏される。「旅」「蔵王」「土の歌」というと 1970年〜1980年にかけての 合唱の大定番である。特に「土の歌」の最後の曲である「大地讃頌」は 他のレビュアーの方の言われる通り 卒業式の度に あちこちの中学校や高校で歌われていたと記憶している。





 今聴いても 当時の記憶が立ち上る。そう 僕も何度か歌ったものだ。
>> 佐藤眞は1961年から62年にかけて合唱の傑作を続けて発表しました
佐藤眞は、今や古典的な趣もある合唱組曲『蔵王』や『旅』で有名ですが、一番彼を有名にしたのは「大地讃頌」でしょう。中学校の卒業式の定番となった曲です。



この「大地讃頌」は、混声合唱のためのカンタータ『土の歌』の終曲にあたります。佐藤眞が東京芸術大学大学院在学中の1962年に日本ビクターの委嘱を受けて作曲したものです。このCDで聴くことができるように、オーケストラと混声合唱のための作品です。その後1966年に作曲者自身によってピアノ伴奏譜に書き改められています。

楽章の構成は「農夫と土」「祖国の土」「死の灰」「もぐらもち」「天地の怒り」「地上の祈り」「大地讃頌」の7曲で、大木惇夫の作詞によります。社会的なモティーフを詩に描いています。それがあるからこそ、終曲の「大地讃頌」で大らかに歌われる心境が理解できるのだと思っていますが。 東京混声合唱団と東京交響楽団の熱の入った演奏を聴くことができます。



『蔵王』は、1961年の文部省主催第16回芸術祭合唱部門参加作品で、ニッポン放送の依頼を受けて作曲されたものです。以来、日本中の合唱団に愛唱され、広い世代に歌い継がれた合唱組曲ですから、他に類をみないと言えると思います。東京混声合唱団はお手本のような上手さを感じます。



合唱組曲『旅』は、佐藤さんの20代前半を飾る傑作のひとつです。「旅立つ日」「村の小径で」「旅のよろこび」「なぎさ歩めば」「かごにのって」「旅のあとに」「行こうふたたび」の全7曲で、どの曲もいとおしさと愛らしさに満ち溢れています。歌っているだけで気分がよくなる、という平易な中にも合唱人に愛される要素をかなり備えていると思います。

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