Tuesday, March 22, 2011

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番


ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番
>> 可もあり不可もあり
どこまでも美しく,あまり文句のない演奏です.

強いてあげれば,第1番の第1楽章.

「考えた」が「間を取る」ということのみで表現されていて

推進力に欠けます(ぐいぐい進めばよいというものではないですが).

また,コーダの左手 跳躍+トリル のところは(アクセントの指示

があるとはいえ)突き刺さるような音で,ブレハッチにしては意外.

また,ツィマーマン(指揮 ジュリーニ)やツィマーマン(99年)

を超える何かがあるかといわれると,そこまでではないですかね.



以下は極めて個人的な感想ですが,この演奏を聴いて私の心に

風は起こりませんでした.この曲を作った頃のショパンには

透き通った氷の中に真っ赤に燃え滾る炎が秘められているはずです.

後期になるとその炎が蝋燭になり,氷の優美さが際立ちますが.

そして,ブレハッチの演奏(に限らず,“専門家”達)は,

氷の部分をひたすら追い求め,火を灯すことを忘れている気がします.

ショパン・コンクールであれほど感動を巻き起こしたのは,

「コンクール」というステージと観客が炎だったからなのでしょうか.

ショパンが,自身の演奏技術を超えてまで表現したかった熱き思いは,

このCDでは感じられませんでした.アルゲリッチくらいになると,

間欠泉のようで,それはそれで違和感もありますが.



ショパンのピアノ協奏曲と聴き比べるのは,いつも,

五嶋みどりが弾いたヴィエニャフスキのVn協奏曲第1番です.

イマイチなオケを引き連れて,なお圧倒的な感動を齎す演奏というもの

にはなかなか出会わないですね.(当然ですが)
>> ブレハッチはよいが、セムコフの伴奏が・・・
話題の天才ブレハッチのショパンイヤーに先駆けたピアノコンチェルト2曲(2009年発売、輸入盤で聴取)。



ピアノは精妙の極みで、演奏者の心血が注がれたかのような名演だ。しかし、何か物足りない。これが中庸というものなのか? まだまだ当方のケツが青いのか?

この物足りなさは、ズバリ伴奏のほうではないか? 指揮するセムコフはブルックナーの第7シンフォニーには随分感心したが、これはもうちょっと暴れて欲しい気がする。“草食系”演奏が嵌るブルックナーと激しいショパンではやはりアプローチが異なるのでは・・・・。何度も聴くとよくなるのかな?



濃過ぎるくらいに濃いツィマーマン(弾き振り)のディスクが恋しくなってしまった。

あれはあれで胃潰瘍の身にはもたれるのではあるけれど。
>> 聴くうちに引き込まれる、歌のようなショパン
ショパンだけは聴くことはないだろうと思っていた。今まで入念に回避してきたが、「のだめカンタービレ#22」で、のだめがミルフィーとピアノコンチェルト・デビューを果たしたのがショパンのピアノ協奏曲第1番。あのマンガのターニング・ポイントで使われる曲は必ず名曲なんだよなぁ…欺されたつもりで聴こうと思い購入したCDがこれ。購入にあたってツィマーマンやアルゲリッチも考えたが、迷った時はとりあえずDG等有力どころの最新盤と決めているので、とりあえず「ブレハッチ&RCO」に決めた次第。ブレハッチは2005年のショパン・コンクールを制した上、賞という賞を総なめにした新進気鋭のピアニスト。



第一印象は、極めて「中庸」、見事に期待を裏切ってくれたか!と思ったが、何度も聴いているうちに次第に心惹かれていく自分がいた。今は第1番の第二楽章など涙なしでは聴けない…まさに「美しい月明かりの夜」、「楽しい無数の追憶」。



決して演出過多にならず、ごく自然に流れていく「歌」のようなショパン。若きショパンが表現した、その旋律の美しさをさりげなく表現している演奏と言うべきだろう…か。完璧なタッチ、あらゆる音を完全にコントロールしている、ブレハッチの驚異的な才能。そして、控えめに寄り添うオケは、繊細で美しい管の響きとつややかな音色の弦。いつまでも手元に置いて愛聴していきたいCDがまた増えた喜び。ホント「生きててよかった……」(笑)



追記

この後、ツィマーマンの指揮振りの演奏を聴いたが、これもイイ!

しかし、いい意味でも悪い意味でもアクが強く、ショパンのピアコンとの最初の出会いにふさわしいかどうかは疑問。最初に聴くものとしては、ブレハッチの方が絶対お勧めです!

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