Friday, March 25, 2011

バッハ:音楽の捧げもの


バッハ:音楽の捧げもの
>> リヒター渾身のバッハへの捧げもの
使用楽器だけでなく、曲の全体構成・配列順序に至るまで謎の多い、バッハ晩年を代表する「音楽の捧げもの」。



私が学生だった頃、リヒターはバッハ解釈・演奏の権威だった。確かにバッハ研究・解釈が深化し、古楽器によるバッハ演奏が当たり前となった現在、このモダン楽器による1963年録音の作品を古く感じる人もいるだろう。



しかし、本作には時代を超越した、バッハ晩年の器楽曲の巨峰へいどむ音楽家の峻厳さと誠実さを強く感じる。バッハ演奏に全身全霊を捧げた20世紀の巨人によって構築された音の世界の何と美しいことか。本作はまだまだ生気を湛えた、この曲の演奏の規範たり得る力を持った傑作として光輝と香気を放ち続けていると私は思う。


>> 圧倒的名演!
以前からバッハに親しんできた方にしたら、この盤は基本中の基本みたいなものなんでしょう。

私の場合、「音楽の捧げもの」自体このリヒター盤が初物でした。

そんな状態で言うのもなんですが、この曲凄いですね!

冒頭の「3声のリチェルカーレ」の大王の主題に耳を奪われました…。そして心も奪われた…。

何て見事な主題なんでしょう。

この主題が最後まで効力を発揮しており、あっという間に最後まで突き進む様は、良く作られたポップソングばりに聴き手を捕らえて離しません。(勿論、ポップソングとは何の接点も無い訳ですが…)

難点は他の方も書いてられましたが、録音がかなり残念なところです。

ただ、あえてそれでも5つ星という意見には大賛成です。

このテンションの高い演奏は、これまで聴いた試しも無く圧倒されました。

特にトリオソナタの素晴らしさは、形容の仕方が無いと思えるほどの演奏です。



ただ、私の問題はこのリヒター盤しか聴いていないという事でしょうか。


>> 傷があっても、ガマンします。
リヒターのバッハ音楽にあるものは、執念の美しさだけだ。

しかし、それだけに他にない魅力と価値を持っている。



テクニックが異常に優れているわけでもないし、

ハーモニーの美しさだけなら、他の演奏者を取る向きもあるだろう。

まして、今や古いと切り捨てられがちなモダン楽器での演奏である。



しかし、安直に神とは言わないが、人間存在より高いものへ捧げるために

音楽を作り上げている感じが強く、あらゆる思いの緊張と収斂が、

心地よくも完璧な調和をともなって、ここに存在している。

他の盤とは、決定的に違うと思う。



むしろ非があるのは録音。トリオソナタのアレグロで、音の揺れが数箇所ある。

マスターの問題のようだが、本当に悲しい。エンジニアは、言えなかったんだろうな…。



傷があっても、星は5つにしたい。



No comments:

Post a Comment