R.コルサコフ:シェエラザード
>> ロシア系とは対極にある演奏
いやぁ、とにかく「巧い」としか言いようがない。コンマスのシュヴァルベのソロも美しく、木管首席のソロもバッチリ。ツボをちゃんと捉えている。しかし、シェヘの「ロシア美人」には程遠い。やはり、厚ぼったいゲルギエフ盤がイヤという人にお薦め。しかし、そっちの方にはデュトワ盤という絶対の名盤があるので決定盤とはいえない。また、カップリングの「ダッタン人」はコーラスが入っていないのでご注意を。R.コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
>> 異国情緒あふれる音のドラマ。オーケストラの魅力を存分に堪能!
遡ること学生時代、カラヤンのこのレコード(!)をレコード屋さんで注文して購入した思い出があります。当時、評判などをあれこれ調べて、カラヤンのにしようと小遣いをためて買いました。初めて聴いた”シェエラザード”は、なんとも異国情緒タップリの雰囲気で圧倒されました。今となってはCDで聴くしかないのですが、時が経ても、カラヤンのレガートで、目を瞑って大きく手を振る指揮姿が目に浮かぶようで、BPOの豪壮な音の波間につつまれて一気に聴いてしまいます。
それから蛇足かもしれませんが、カラヤンのディスクでしかまだ聴いたことがない、1楽章の海の主題が流れ出した時に、合いの手でピチカートがフォルテ(?)で鳴らされる箇所、ここは海の描写をとてもリアリティにしていると思います。また、同楽章主部で2回目のバイオリンソロの後、全合奏に入る直前、カラヤンの踏み込む足の音(?)が入るのは、珍しいのではないでしょうか? 彼にとって同曲唯一の録音となったこれは貴重だと思われますよね。(彼は、もうこれ以上を望まなかったのかも) 余白の「ダッタン人」の音楽もいいですねぇ。
>> カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏によるシェエラザード
カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるリムスキ=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」は、ベルリン・フィルの音が重すぎるような気がしないでもないが、カラヤンの表情付けが実に巧みで、この曲のCDによる名演の一つだと思う。この録音は1967年に行われているが、録音の古さを感じさせることもなくカラヤンが生涯に1度しかこの曲を録音しなかったのがわかるような気がする。第1曲の「海とシンドバッドの船」は、テンポが少し早いような気がするが、第2曲以後は余裕をもった指揮ぶりでアラビアン・ナイトの世界へ聴き手を誘ってくれるようだ。ソロ・ヴァイオリンのミシェル・シュヴァルべも、数多きこの曲の録音の中でもトップ・クラスの演奏だと思う。比較のため、小生が今まで購入してきたCDの中から印象に残る録音を紹介したいと思う。モントリオール交響楽団よりこの曲の美しさを充分に引き出して聴き手を魅了するデュトワ盤。楽譜の指示にこだわりキーロフ歌劇場管弦楽団より各曲の標題を表現することに固執したゲルギエフ盤。これら3枚のCDは手元に置いておいて損はないだろう。
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