ホルスト:組曲「惑星」
>> 枯れた後年のカラヤンの、いぶし銀の名演
カラヤンの『惑星』といえば、ウィーンフィルを振った昔のデッカの、ジョン・カルショーがプロデュースした録音が長く名演と知られてきましたし、確かに、明るく輪郭のくっきりした、派手やかな音響のゴージャス感は今も凌駕するもののない名録音と思えますし、当時のカラヤンの精力的に畳み掛けるような力強い演奏は今聴きかえしても、魅力的です。ただ、この後年のベルリンフィルとの演奏のほうが、おそらくホルストのこの作品がもっている神秘的で、無限の底知れない闇のなかに広がる宇宙空間を感じさせる意味では、より曲にマッチしているようで、今はこちらのほうを愛聴しています。カラヤンは明らかにデジタル時代にはいると(ベームほどではないにしても)、成熟したというよりは、「単に老いた」という面をみせましたが、こんな時期の録音にも、むしろ不思議な懐
の深さを感じさせる名演もあって、やはりカラヤンという指揮者を今更ながらに見直すときがあります。
>> カラヤンの惑星
たまーに、無性に聴きたくなることがある「惑星」。
ボールド指揮盤を紛失してしまった為(おまけにamazonでも、扱ってないぽい?)、
仕方なくというわけではありませんが、カラヤン指揮で聴いています。
随分前の話になりますが、せっかく「冥王星」が補完作曲されたのに、サイモン・ラトル盤を
買ってみようかなと思っていた矢先に惑星から除外されてしまいました。
未だに未視聴の「冥王星」がちょっと気になります。
>> カラヤンの無機的な感じが宇宙のイメージと合う
カラヤンの一般的な評価と私の受ける感じが同じで、演奏解釈がドライすぎて音楽的深みが薄い印象になってしまうが、この「惑星」に関してはそのスマートさと無機的な感じが宇宙空間の広がりに通じるような神秘的な感じに表現されていて作品イメージと合っていると思う。
もちろんカラヤンなので演奏そのものと録音レベルは非常に高い。
昔LPレコードで新譜発売の頃、2800円で購入しても手持ちのステレオ装置ではなかなか原音再生にたどり着けなかったが、CDとオーディオ機器が進歩し、今あらためてすばらしい音楽と演奏に浸れるのはうれしいことである。
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