Original Jacket Collection
>> 原点としてのカザルス
パブロ・カザルス(1876〜1973年)は、本セット録音の中心たる1950年代にはすでに70代半ばだったが、驚くべきことにライヴでの演奏にはますます磨きがかかった時期。個人的な思い出だが1971年10月24日、ニューヨーク国連本部のライヴ演奏会の模様を当時テレビでみた。国連平和賞が授与されたこの記念すべき演奏会での「鳥の歌」の感激はいまでも忘れられない。そこから約10年遡った1961年ホワイトハウス・コンサートが、本セットの白眉となっている。
カザルスのエネルギッシュでときに鬼気迫る演奏スタイルは、その後のチェリストに計り知れない影響を与えた。デュ・プレしかり、ヨー・ヨー・マしかりである。原点としてのカザルスー曲目の豊かなラインナップからみても、なにより、ゼルキンら共演者を含む演奏の充実ぶりからも本セットの歴史的な価値が減じることはないだろう。
(主要収録内容)
◆バッハ:チェロ・ソナタ1番、2番、3番、音階的幻想曲とフーガ、イタリア協奏曲(録音1950年7月、プラド音楽祭)
◆ベートーヴェン:チェロ・ソナタ1番、3〜5番(1953年、プラド音楽祭)、同2番、モーツァルト『魔笛』の主題による変奏曲集(1951年、ペルピニャン、パブロ・カザルス音楽祭)、ピアノ三重奏曲第7番『大公』(1951年、プラド音楽祭)
◆シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番(1952年、プラド音楽祭)
◆ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番(1952年、プラド音楽祭)
◆シューマン:チェロ協奏曲、カタロニア民謡/カザルス編:鳥の歌、カニグーの聖マルタン祭、バッハ:アリア(パストラーレBWV.590)、レチタティーヴォ(オルガン協奏曲より)、ハイドン:アダージョ(ピアノ・ソナタ第19番より)、ファリャ:ナナ〜7つのスペイン民謡(1952年、プラド音楽祭管弦楽団、ペルピニアン音楽祭管弦楽団、ユージン・オーマンディ<指揮>)
◆『ホワイトハウス・コンサート』/メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番、クープラン:チェロとピアノのための演奏会用小品、シューマン:アダージョとアレグロ変イ長調Op.70、カタロニア民謡/カザルス編:鳥の歌(1961年11月13日、ホワイトハウス)
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