辻井伸行 世界が感動した奇跡のコンクール・ドキュメント
>> 日本人びいきですが何か?・・・そして、コンクールは音楽に必要?
泣けました。
辻井さんが優勝したのは知っているにも関わらず。
ほんとうにおめでとうございます!
さて、やっぱりドキュメンタリーって、現実にあったことなんで、ドキドキしますね!
でも、わたしがするのはそのビデオのレビューなんで辛口にいきます。
まず面白いと思ったのは、視点がアメリカン(クリスチャン)だということです。
コメントに神とか奇跡とか、まったく仏教徒の日本人辻井さんには無関係な感想だったりします。
そして映像もアメリカンな構成というか運び方なんですね。
まず英語がべらべら話せるコンペティターたち(中国人、韓国人、ヨーロッパ人他)が、自分たちの感想や思想を述べていく。
でもベラベラ話せない辻井さんだけは、周囲の人間のコメントに埋め尽くされてるんです。自分からの発信がほとんどありません、残念ながら。
それから、開催中のホームスティでの生活が映し出される。
テキサスの大きなお屋敷とか、お金持ちの方々が一生懸命世話されている感じ。
すばらしいんですが、とてもアメリカンなんですよね。
その一生懸命さが……
外人たち(辻井さんは特に視覚障害者という2重の外人なんですが)をがんばって「おもてなし」してまーすという。
それで、コンクールが徐々に進んでいく。緊張が高まる……
勝ち残った人たちが演奏する映像にコメントが重なる。
ドラマチックなんです。ハリウッドなんです。
その合間に、今回の審査員の初老の男性が一人、
「コンクールで選び出されていく人物像」を審査員の目から率直に述べるわけです。
裏というか。なるほど……と思うような。これはメッケモノでした。
楽器もできない、音符も読めないシロウトのわたしでさえ、納得する。
そこまできて、ハタと、コンクールって音楽というものに本当に必要?
などとわたしは考えてしまいました。
なぜなら、どう見てもこのコンペティション、人間性なんですよ、最終的に。
ファイナリストに残った6人のコメントを最初っから追いかけると、なーんだ、って思いますよ。
技術的に申し分ない、多分大差ない6人の中で、どうして辻井さんと中国人の男の人だったかがなんだか分かります。
奥が深かった。だけどやっぱりアメリカンな大げさな感動物語でもあったりします、このビデオ。
やっぱりお勧めです。ただ1曲1曲じっくり聴くことができないんでそれは仕方ない、CDを買いましょう!ですね。
>> クライバーンの偉業も再認識
辻井伸行に共感するのは、本人が努力家だということ。「全盲の天才ピアニスト」というキャッチばかりが独り歩きしそうな風潮もあるが、彼が音楽という宇宙(?)にも繋がっている世界に、オタマジャクシを見ることなく聴覚だけで直結しているのは疑いようがない。勿論周囲の人たちの献身的なサポートがある事も、この映像ではひしひしと伝わってくる。クライマックスがラフマニノフの2番というのは反則(笑)。ドキュメンタリーの構成も非常に上手く、まるで映画を観ているよう。辻井を評価したクライバーンの懐の深さや、若手にチャンスを与えようとする審査員達の真摯な姿にも感動を覚えた。欲を言えば、特典映像にショパンのコンチェルトとシューマンの室内楽を収録して欲しかった。
>> 心しめつけられる感動の涙
本当に月並みな表現ですが、素晴らしいDVDです。コンクールの結果はわかっているのに、発表の場面では、どきどきして、自分が辻井さんの家族のような気持ちになり、涙がとまりませんでした。
印象の深かったのは、指揮者との打合せです。指揮者の呼吸にあわせる〜という辻井さんの感性は素晴らしく、我々ももっと他人の呼吸に合わせることの出来る心配りや思いやりが大切だということを、学ばせていただきました。お父様が、「盲目のピアニスト」ではなく一流の「ピアニスト」と呼ばれるようにということを言っておられたのをどこかで読みましたが、辻井さんの生き方は、「盲目」という形容詞ではなく、我々にいろいろなことを伝えてくださる、素晴らしい「人間性」を感じずにはいられませんでした。他のピアニストの方々のドキュメントもすばらしいものがあり、このDVDの製作にあたり、本当に感動を有難うございました!と言いたいです。
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